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人に会うための上京

公開日: : プライベート

土曜、日曜と東京に遊びに行ってきた。都庁に行って展望台をみたり買い物をした後、埼玉の友達のUさんMさん二人と、同郷の耕太郎君の四人で合流した居酒屋でひたすら食べて飲んで語り合った。全員創作をやる人なので作品についての悩み、作り方とか情報共有が活発になされた。

後輩の耕太郎君は成人になったばかりのゲイなのだけど、大変ピュアな性格で自分の欲求を表に出すことがなかなかできず、思いを打ち明けられないジレンマを抱えていた。僕も全く人のことはいえないのだけど、彼の場合はいささかマイノリティなので悩みも深い、そこで埼玉組のMさんが「じゃあ今から彼のために新宿二丁目のゲイバーに行きましょう!」と言い出した。僕は仰天してしまったが、別段埼玉組二人がそういうのに慣れているわけでもなく、耕太郎君と一緒にいる今だからこそ興味本位で行ってみたい、ということだった。僕も当然行ったことがあるわけもなく、そもそも全然行きたくなかった。それはやばかろう、耕太郎君が嫌がっているなら辞めといた方が……と思ったのだけど、耕太郎君の表情をみて考えが変わった。断るに断れない困惑ではなく、自分の殻を破りたい葛藤と戦っているようにしか見えなかった。「あ、これは行くべきだ」と僕も腹をくくった。考えてみれば風俗に行くわけではないのだから事件でも起こらぬ限り失う物はないのである。だがしかし滅茶苦茶緊張したことは付け加えておく。

地理に詳しいUさんの案内で新宿二丁目に入った途端、ガタイの良い白人男性が遠くから誘ってきたのでかなり怖かったけれど、結局それ以外にやばいことは一度もなかった。ただ店選びは慎重に行い、よさげな店を発見したので四人で入る。イケメンのママが「ゲイ? ノンケ? 全員ノンケだね。てゆうかどうでもいい」とグイグイしゃべってきてくれたので大分安心した。多分そこの店のママも客層も当たりだったのだと思う。非常にフランクに話してくれたし、Mさんが「解説」をしてくれたおかげで耕太郎君も緊張しつつカミングアウトして、ポツポツとバーの人たちと話していたし、僕もオリエンタルラジオの中田似の人といろいろ楽しく話させてもらった。バーってどこも少なからずそういうところあると思うのだけど、ズバズバ話したいことが話せるから気が楽である。いろいろ偏見も消えて良い物だった。本当は三十分で撤退する予定だったのに、具合が悪くなるまで話し込んでしまった。帰りはホテルまで皆が送り届けてくれて、やっぱり友達がいると心強いなあと嬉しい気持ちになった。耕太郎君は中田似の人と軽く連絡先を交換していた。雰囲気からして掛け値なしに良い繋がりができたのかもしれない。

ホテルに帰ると疲れのあまり目がやばくなっていた。充血してほとんど片目が半開きになっていた。想像以上に消耗していたので、布団に入ってみたがこれがちっとも寝られなかった。これは新宿二丁目のせいではなく、あまりに日記に書かなかった創作についての話が刺激的で気持ちが静まらなかった。午前3時くらいにようやくうとうとしてきたのを覚えている。

二日目はクランチマガジンで親しくなった山田宗太朗さんとサシで会った。前々からじっくり話したい一人だったのだけど、お互いためていた話題が沢山あったので会話が止まることがほとんどなかった。しゃべっているだけで心が晴れていく感じだった。ゲイバーのママが、こうやって友達がいるってことが幸せなのよ、といっていたのを思い出して本当そうだなとつくづく思った。僕はいつも自分を卑下するけれど、大事に思ってくれる人たちがいるのだから本当のところそれは誠実ではないのである。

人と会うために東京に行ったけれど、こういうのが一番楽しいと思う。やる気も出たので明日からは地元で頑張っていくつもりだ。

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