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十七歳の硫黄島

公開日: : 読書

今日は十七歳の硫黄島という新書を読んだ。著者は身体の一部を失いながらも、奇跡的に生還した少年兵で、絶望的な戦いの中でみた真実が描かれている。開戦時の連合艦隊を超える数の敵艦隊が攻めてきて、物量で日本軍を圧倒する。日本軍も上陸してきたアメリカ軍に甚大な被害を与える。摺鉢山では星条旗と日章旗が交互に入れ替わる程の激戦を繰り広げたけれど、敗戦濃厚の日本軍が勝てるわけがなく、極限状態の中、凄惨な光景が繰り広げられる。著者が怖がったのは死ぬことより身体の一部がもげたまま生きることで、そうなったら自分から死にに行こうと思っていたらしい。治療も受けれずに放置される死傷者たちをみるとそうなってしまうようだった。喉が渇いて水かと思いドラム缶の中身をチューブですすったら重油だったり、敵の食料を奪いに行って殺されかけたり、戦友の死を知らされたり、仲間が目の前で自殺したり、全編に渡って死と隣り合わせであることが伝わってくる。生の兵士の声が聞こえてくるようだった。著者は戦後ひたすらこの経験について書き続け、この本で初めて出版されたとのこと。

しかし考えてみると、近い未来の戦争って軍事ロボットがガンガン導入されていくだろうから末恐ろしい。時代が進むにつれて戦いにおける絶望の尺度は広がっていくのかなあ。

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  • 佐久本庸介と申します! 山梨県からひらきこもりを掲げ、色々なことにチャレンジしていこうと思っています。第一回クランチノベルス新人賞受賞。ディスカヴァートゥエンティワンより青春ロボットドラッグカラーの空という小説を出版しております。皆様どうかよろしくお願いいたします!
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